パッシブソーラー(冬)(ぱっしぶそーらー(ふゆ)):
里山の小さな家には「そよ風」というパッシブソーラーシステムが組み込まれている。
自然のはたらきを生かして、家の空気を心地よくするために一年中働いているしくみ。
いちばん、わかりやすい働きは、冬、太陽のあたたかさをそのまま使って、家じゅうを温めること。
冬は太陽暖房
① 金属の屋根で太陽の熱をめいっぱい受け止める。
② その熱を床下に送って、足元から太陽のあたたかさが家じゅうに満たされる。
たったこれだけのものすごく、シンプルなしくみ。
だから、ずっと使えるし、電気もほんのちょびっとしか使わない。
太陽の暖かさと新鮮な空気
太陽のあたたかさは、自然の新鮮な空気に乗せて家の中に届けられるから、
あたたかさといっしょに、新鮮な空気も、たっぷり家の中に満たされる。
個人的には、この「あたたかい新鮮な空気で満たされる」というのが、
この仕組みの冬のはたらきで、いちばんうれしいポイント。
家の中で過ごすとき、冬独特のこもった空気じゃなくて
美味しい空気の中で暮らせる幸せは、一度味わうと、このしくみのない家には戻れない。
ゆらぎ
「パッシブ」は「受動的」という意味。
太陽の熱をそのまま活かす…ということは、
太陽が照っていない時は、その熱を家の中に取り入れる事は出来ない。
だから、太陽が顔を出さない日が続くと、あたたかさがだんだん少なくなっていく。
(断熱と気密がしっかりしているので急激に寒くなることはないです)
これは、ネガティブなことのように思われるかもしれないけど、
家の中の温度が、自然の営みと緩やかにリンクしている感覚は、なんとも言えず心地いい。
これは、ゆらぎの効果らしくて、
ひとは、「一定」よりも、「ゆらぎ」があるほうが心地よく感じるそう。
そういえば、2月に入院していた時に、ずっと同じ温度の病室にいるのは、気持ちわるい感じがあった。
ひとはやっぱり、
自然の動きとつながっている方が、心地よさを感じられるんじゃないかと思う。
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