この土地に巡り合うまでの流れ…イメージしたのは「老後までの毎日」

2.家づくりのこと

家を建てることをぼんやりと考えはじめた頃は、土地が狭くても設計でカバーできるから街中の20~30坪台ぐらいの小っちゃな土地にすることで土地代を抑えて家づくりを現実にする方法を考えていました。

土地が小さいと、土地代はもちろん、庭や外構にかかる費用も抑えられます。
20坪とかそういう土地なら庭をつくる余白がないので造園費用はほぼゼロみたいなものです。

でも、街中に住むことは、私の中では目的ではなくて、家づくりの総額を予算内で抑えるための一つの考え方に過ぎないことに、だんだん気づきました。

家を建てる目的は、毎日を心地よく暮らすこと。そして幸せになること。だったので、そういう視点で改めていろんな可能性を思い描きながら家の実例や、土地を見て感じることにしました。

とはいっても、やはり、家づくりにかけられるお金は本当に限られていたので、「土地にかかる費用をおさえられる土地」、というくくりで土地探しをしました。

私たち夫婦は、通勤や買い物、学校までの距離といった、利便性みたいなものは土地選びの優先順位としては、ずいぶん下の方だったので、土地代をおさえられる…イコール郊外の土地、田舎の土地に目が向いていきました。

実際に家の実例や、土地を見ていくなかで、これからの人生の先の方…夫婦二人で過ごす老後の暮らしまでイメージしてみると、街中よりも田舎の方が豊かに暮らせそうな気がしてきました。

土地に広さがあり、まわりの環境にも余白があることは、なんだか可能性があるように感じられました。余白があれば畑もできるし、たとえば、はなれをつくってそこで何かできる可能性もある…。

この時点でも、田舎暮らしをしたいとか、畑がしたいとか、そういう感覚はほとんどなくて、ただ、毎日を豊かに暮らすこと、老後を楽しく過ごすこと、可能性を感じられること…そういう視点で考えたときに田舎の土地に意識が言ったような感じです。

土地を探す手段は、ほぼインターネットでした。よく使ったサイトは、athomeと、宅建協会の土地情報です。
土地の予算でくくって検索して気になった土地をストックしておいて、休日に家族でドライブに出かけるついでに見て回る。…そんなことを何度か繰り返していて、今の土地にたどり着くまでにいくつか本気で気になる土地にも出会いました。

気になる土地に出会うたびに、そこの土地で建てるとした…という「仮の資金計画」と、設計プランを描いて検討していきました。決まらなかった土地は、資金計画が成り立たないとか、その土地で実現できる設計プランに満足できないという理由からでした。でも、いちばん大きなポイントは、うちの奥さんが気に入るかどうか?でした。やっぱり奥さんが気に入るかどうかが一番です。

ある日、ものすごく安い土地が検索にかかったけれど、造成などにお金がかかるか、陰気で住めないような土地だろうとしばらく放っておきました。だいたい、土地には相場があるものです。相場というのは地域ごとの価格感もありますが、家を建てられる土地ならこれぐらいはするよね…というような土地に利用方法ごとの価格感もあります。その土地は、家を建てる土地としては安すぎました。

でも、当時住んでいた所と近かったので一度見ておこうと思ってドライブの前に寄って見たら、夫婦とも一瞬で気に入りました。

その時は、雑木で鬱蒼としていて、土地の中には入れない状態でしたが、土地の淵を歩いてみて、そこから見えるものや感じるものがとても心地よく、この雑木も上手に活かしたら、素敵な庭ができそうだとイメージができました。その日のうちに、この土地に決めました。ちなみに土地代は175万円でした。

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