2010年6月のある日、
鹿児島の、シンケンという会社のモデルハウス。
1歳になったばかりの長男がヨチヨチ歩く姿を感じながら
今思えば、それまで高校からずっと建築や家ということを考えてきた中で、
はじめて、「家」と「暮らし」がつながった日。
最初のきっかけはデパートの7階にあった木の家のモデルルーム。
- 木の家が好きではなかったのに、はじめて木の家をみて「良い」と思えたこと
- 11坪ほどの正方形の小さな家が、知っている広さではなかったこと
- 「間取り」というにはシンプル過ぎるけれど、でも、すごく素敵な設計だったこと
- 柱や梁がすべて見えているつくりが、現場監督経験者として信じられなかったこと
とにかく驚いた。
はじめて感じるものだった。
だから、その翌日、シンケンのモデルハウスへ行った。
そこで初めて「家」と「暮らし」がつながった。
これまで「家」は「家」という建築物だったような…。
はじめて「この家で子どもを育てられらたら幸せだろうなぁ」と。
前日とは打って変わっていろいろ頭で考えるのではなくてすごくシンプルにそう思った。
ぼんやり、自分がそんな家を建ててその家で子どもが歩き回って外とも中とも言わず行き来している
おおらかな時間が浮かんできた。
築10年目の木の家のモデルハウスで。
その家に、
ただただ住みたいと思った。
家が欲しいということではなくて、
家を建てたいということではなくて、
いい家だと思ったのではなくて
カッコいいとか思ったのではなくて
ただ、その家に住みたいと。
これが家づくりの最初の最初のスタートに
考えたこと。
家づくりの過程の中で、そして今も、
家や家づくりについてずっといろいろなことを考えていて…
ふと、家づくりをするときに、
家づくりについてどんなふうに考えるといいのかとか、
色々な過程の中での心理状態が、間違いじゃないのかとか、
そんなことについての安心感やヒントを得られるものがあったら
ちょっと家づくりをこれからしようとする人にほんのちょっとだけ
役に立てるのではないかと思ったので、
これから
「家づくりで考えたこと」を少しずつまとめていこうと思います。
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